日タイ修好130周年記念特別展という九州国立博物館の展覧会。「世界初!門外不出の仏教美術の名宝が間もなく日本に!!」という触れ込みだったので、これは行かねばと思い行って来た。ともかく仏教美術、仏像である。けっこうな台数の仏像をそれぞれに眺めていると、どれもよく似ている事に気付く。様式を元より、顔や体系が似ているのだ。日本には半島を経由して様々な様式のものが大陸から入って来ているのだろうから、わりにバラバラな印象を受けるのだが、タイの仏像はモデルが同じだとしか思えないくらいに似ている。それに、日本の場合は膨よかな顔立ちや体系が多いが、タイの場合は細面で体系は細マッチョである。しかも肉付きも良くて肌がツルツルしているような質感があり、性的な印象を受ける。中には、左半身が男性の身体で、右半身が女性の身体のものまで在った。偶像の立ち位置が少し違うのかも知れない。
例によって、気に入った展示品を羅列しておく。
- 仏陀・法輪・仏塔図奉献板(ドヴァーラヴァティー時代 8世紀)
- 有翼動物上の仏陀三尊像(ドヴァラヴァティー時代 8世紀)
- クベーラ坐像(ドヴァーラヴァティー時代 7〜8世紀)
- 菩薩立像(ドヴァーラヴァティー時代 7世紀)
- ナーガ上の仏陀坐像(シャリーヴァジャヤ様式 12世紀末〜13世紀)
- 菩薩頭部(プレ・アンコール時代 8〜9世紀)
- 仏伝図結界石(ドヴァーラヴァティー時代 9世紀)
- 本生図結界石(ドヴァーラヴァティー時代 9世紀)
- 天人像(スコータイ時代 14世紀)
- 仏陀坐像(スコータイ時代 15世紀)
- ハリハラ立像(スコータイ時代 15世紀)
- ラーマ二世王作の大扉(ラタナコーシン時代 19世紀)
- プラ・ラーマイ経(トンブリー時代 18世紀)
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