2019-02-11

京都醍醐寺展

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 国宝や重要文化財が揃ってるようなので九州国立博物館で観てきた。相変わらず自分好みの展示品を列記する。

  • 薬師如来および両脇侍像 作者不明 平安時代
  • 如意輪観音坐像 作者不明 平安時代
  • 五大明王像(不動明王・降三世明王・軍荼利明王・大威徳明王・金剛夜叉明王)作者不明 平安時代
  • 不動明王坐像 快慶作 鎌倉時代
  • 虚空蔵菩薩立像 作者不明 平安時代
  • 孔雀明王図像 作者不明 鎌倉時代
  • 善女竜王図像 深賢筆 鎌倉時代
  • 不動明王図像 信海筆 鎌倉時代
  • 金剛童子図像 信海筆 鎌倉時代
  • 諸菩薩像 作者不明 鎌倉時代
  • 絵因果経 作者不明 奈良時代

 さすがに充実しており、例えば五大明王像など迫力のある仏像が多かった。降三世明王や軍荼利明王の躍動的な姿、手足の配置のバランスが惚れ惚れするほどに見事であった。そして、私は何故かしら如意輪観音坐像が好きで、この寺の所蔵する如意輪観音坐像もとても良かった。醍醐寺に参詣した事はないが、これらの仏像を拝見出来るとなれば行ってみたい気もする。
 展示品とは別に、パネルで顕教密教の違いについて説明していて面白かった。何となくは知っていたが、比較して説明して貰うととても判りやすい。

2019-01-25

クリエイティブクラウドプラン変更

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 アドビ・クリエイティブクラウドのメンバーシッププランが複数用意されていることに一昨日気付いた。2013年に「半年間は月3,000円」というキャンペーンに乗っかって申し込み、その後4,980円そして5,378円へと値上がりし、高いなあと思いながらも仕方なく使い続けていたのだが、まさか利用しやすいプランを用意しているとは考えもしなくて、プランを確認することもなかった。大変迂闊であった。そういう連絡でもあったのかとアドビから届いているメールを遡ってみたが、件名を確認する限りでは無さそうだ。一体いつプランが複数化したのだろうか。少し検索してみると、ここの管理者の方は2016年に変更しており、ここの管理者の方は2015年に変更している。あまりしつこくは探していないので正確なところは判らないが、少なくとも2015年には始まっていたのだろう。そう考えると実に口惜しい事をしていた。
 というのも、メンバーシッププラン(現在ではコンプリートプラン)はアドビ製品のほぼ全てを使用できるのだが、実際に私が使用するのはイラストレーター・フォトショップ・ライトルームだけなのだ。インデザインなど他のアプリも使うようになるかも知れないし、そうなると良いなーと思いながら数年が経ったが、全くそうはならなかったし、その予定もない。なのでその間は無駄な事にお金を払っていたという事になる。実に口惜しい。が、悔やんでいても仕方が無いのでさっさとプランを変更してしまうことにした。

 アカウントのページ(https://account.adobe.com)で「プランを管理」をクリック → プランのページで「プランを変更」をクリック → プランの詳細ページで希望するプランを繰り出して「選択」をクリックする。という流れだが、私が常用している三つのアプリでのセットはないので、イラストレーター単体のプランとフォトプランを選択することにした。しかし複数のプランを同一アカウントで契約することは出来るのか。例えばプラン変更でイラストレーター単体のプランを契約し、フォトプランは新規で追加契約するという手続きになるのか。そういう疑問に答えるヘルプもないようなので問い合わせてみる事にした。
 アカウントのページの右下のお問合せアイコンをクリックすると、いきなりチャットウィンドウが開き担当者と繋がってしまったので面食らったが、仕方が無ないので、早速担当者に質問を投げかけた。果たして同一アカウントで複数プランを契約する事は可能であり、その変更手続きはこのチャット内で完了できるとの事だった。質問や相談をしながら手続きも出来るとは素晴らしい。そしてアドビ側の手続きも瞬く間に完了し、無事に複数プランに変更出来た。これにより毎月の経費を減らすことが出来て一仕事終えた気分であった。

 因みにここの管理者の方は、ウェブ上で複数プランの選択手続きが出来たようだ。この方も書いているが、複数プラン契約に関する記述がないので判りづらい。あまり推奨したくないのかも知れない。

2019-01-09

ジョルジュ・ルオー 聖なる芸術とモデルニテ展

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 NHK 日曜美術館で東京での開催を紹介された際に、巡回先として北九州市美術館が出てきたのを見て以来、待ちに待った展覧会だった。学生の時に、図書館所蔵の画集を熱心に観ていたのを思い起こす。北九州市は新幹線で通った事しかなく、この美術館に行くのも初めてだったので訪問のスケジュールが立てづらかったが、時間を余分に見立てて取りあえず行ってみる事にした。
 福岡市天神のバスセンターから三種類のバスを乗り継いで、丘陵地の上に建つ美術館へ到着。石をふんだんに使った豪奢な美術館だった。

  • ミセレーレ 1「神よ、われを憐れみたまえ、あなたのおおいなる慈しみによって」1923年
  • ミセレーレ 7「自分を王だと信じているが」1923年
  • ミセレーレ 8「自分の顔をつくらぬ者があろうか?」1923年
  • ミセレーレ 22「さまざまな世の中で、荒れ地に種撒くは美しき業」1926年
  • ミセレーレ 29「われを信ずる者は、死すとも生きん」1923年
  • ミセレーレ 34「廃墟すら滅びたり」1926年
  • 青い鳥は目を潰せばもっとよく歌うだろう 1934年
  • 聖顔 1933年
  • ヴェロニカ 1945年
  • キリスト(受難)1953-1956年
  • サラ 1956年
  • 受難 6「キリストと貧者たち」1935年
  • 受難 9「この苦しむ人を見よ」1936年
  • 三本の十字架 制作年不詳
  • 聖心 1929-1939年
  • キリストの頭部 1939-1945年
  • 飾りの花 1947年
  • 盛り花 1 1949年
  • 聖心 1951年
  • キリストと漁夫たち 1947年

 いつものように気に入った作品を列挙してみたが、驚いた事には(どちらも紙の作品だが)ミセレーレと受難のシリーズ合わせて75点はこの美術館の所蔵品であった。知らなかった。
 考えてみれば、宗教画だけが掲示されている空間に身を置くのは初めてのような気がする。何処を見てもキリストの顔や磔刑にされた姿が視界に入るし、楽しげな雰囲気など微塵もない。それでも自分の裡に滲み出てくる何かが在る。そのような感覚であった。  観ている最中はずっと、頭の中でベートーベンの交響曲7番の第二楽章が流れていた。何故そうなるのか思い当たる節が何もないのだが、ルオーの描く絵と第二楽章の間に何かしらの共通する印象があるのかも知れない。上でリンクしたウィキペディアの記事に書いてあるが、ワーグナーがこの楽章をさして「不滅のアレグレット」と呼んだそうだ。キリストの受けた苦難や、十字架を背負いゴルゴタの丘へと歩く様子から受ける印象が、何処となく似ている気がする。
 展示の最後部、「聖書の風景」と題された区域に提示された絵にはスポットが当てられており、一番明るい部分がハイライトとして浮かび上がっていて、宗教画の見せ方として効果的だったと思う。

2018-05-29

至高の印象派展 ビュールレ・コレクション

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 印象派の絵はそんなに観なくても良いかと思っていたが、日本初公開の絵が半数であるようだし、一応観ておくかと九州国立博物館の展覧会に行ってきた。平日昼間なのに客が多く、やはり日本では、印象派の絵は人気があるのだなあ。それではいつものように気に入った作品を羅列する。

  • アングル夫人の肖像 ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル 1814年頃
  • 彫刻家ルブッフの肖像 ギュスターヴ・クールベ 1863年
  • ピアノ前のカミュ夫人 エドガー・ドガ 1869年
  • サン・マルコ沖、ヴェネツィア フランチェスコ・グァルディ 1780-85年
  • カナル・グランデ、ヴェネツィア アントーニオ・カナール(カナレット) 1738-42年
  • ブージヴァルの夏 アルフレッド・シスレー 1876年
  • 14歳の小さな踊り子 エドガー・ドガ 1880-81年(原作)1932-36年(鋳造)
  • イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ) ピエール=オーギュスト・ノワール 1880年
  • 自画像 フィンセント・ファン・ゴッホ 1887年
  • 日没を背に種まく人 フィンセント・ファン・ゴッホ 1888年
  • ヴァイオリニスト ジョルジュ・ブラック 1912年

 アントーニオ・カナールの精緻でパンフォーカスな風景画や、アルフレッド・シスレーが立ち上がる夏を描いた「ブージヴァルの夏」がとても良 く、エドガー・ドガの「14歳の小さな踊り子」が展示されているとは思わなかった。何だか得をした気分。そして、ジョルジュ・ブラックの「ヴァイオリニスト」が意外にも観ている人が多かった。

2018-03-19

王羲之と日本の書

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 近年になって「書は格好良いのではないか」と思い始め、少しずつ興味を持ち始めた。とは言え、どこから手を付けて良いのかよく分からないので、何となく毛筆の教科書的な本や筆ペンを買って、封書や葉書の宛名書きを練習してみたりしていた。ほんのちょっとだけ上達したような気もするが、安定性に欠けるというか、自分が「ちゃんとした文字を書ける」ようになったようには思えない。しかしそういう感覚はずっと付きまとってくるものなのかも知れない。とすればやはり、良いものを見て、書いて、見て、書いてするしかないのだろう。と言うことで今回は九州国立博物館の王羲之と日本の書展を観に行った。絵画や彫刻なんかと同じように、気に入った展示品を羅列しておく。

  • 妹至帖 王羲之筆(原跡)東晋時代(原跡)唐時代(模)
  • 紫紙金字金光明最勝王経 巻第四 奈良時代
  • 金剛般若経開題残巻 空海筆 平安時代
  • 光定戒牒 嵯峨天皇筆 平安時代
  • 小野道風像 伝頼寿筆 鎌倉時代
  • 継色紙「あまつかぜ」 伝小野道風筆 平安時代
  • 升色紙「いまはゝや」 伝藤原行成筆 平安時代
  • 元永本古今和歌集 上巻 藤原定実筆 平安時代
  • 関山号 宗峰妙超筆 鎌倉時代
  • 伏見天皇御集 伏見天皇筆 鎌倉時代
  • 源氏詞 尊円親王筆 南北朝時代
  • 書状 淀殿筆 安土桃山〜江戸時代
  • 賦青何連歌 近衛信尹筆 江戸時代
  • 花卉鳥下絵古今集 和歌巻 本阿弥光悦筆 江戸時代
  • 三十六歌仙帖 松花堂昭乗筆 江戸時代
  • 偈頌「春」 木庵性瑫筆 江戸時代
  • 七言絶句 太田蜀山人筆/鍬形蕙斎画 江戸時代

 いろいろ見ていて思ったのは、書を見たり書いたりして楽しむには、一文字の座り、一行のリズム感や座り、紙面に対する文字列のバランス、というものに注視し、そして工夫するところではないだろうか。  暫く前にテレビ番組(世界ふれあい街歩きだったと思う)で、早朝の広場に集って過ごす中国の人びとの姿を映していた。その中で、大き目の筆に水を含ませて、石畳の地面に文字を書き連ねている男性が居た。書いた後には水跡が残るので文字を見て取れる。しかし暫くすれば乾いて消えてしまうので、同じ場所にまた書くことが出来る。この人は毎日こうやって何度も何度も書いて練習して、その鍛錬を喜びとしているのだろう。自分にそこまでの事が出来るとは思えないが、そこそこの見栄えで、楽しんで書けるようにはなりたいと思っている。

2017-11-02

新桃山展 大航海時代の日本美術

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 なんだかんだと久し振りに展覧会へ。今回は九州国立博物館の新桃山展。いつものように気に入った展示品を羅列しておく。

  • 策彦周良像 柯雨窓賛 中国・明時代
  • 渡唐天神像 方梅厓書 中国・明時代
  • 油滴天目 中国・建窯 中国・南宋時代
  • 唐獅子図屏風 狩野永徳 安土桃山時代
  • 柳橋水車図屏風 長谷川等伯 安土桃山時代
  • 白天目 瀬戸・美濃 室町時代

 安土桃山から江戸までの時代の中で、貿易やキリスト教の布教と共に伝播した唐物や南蛮文化を紹介するのがこの展示の大まかな流れで、美術展というより博物展という印象だった。輸入された美術品・装飾品・書物などが日本へどのような影響を与え、そしてそこから生まれ出でた文化がどのように花開いたのかを指し示すものであった。桃山文化については、意外にもWikipediaにまとめられている。

2017-04-24

タイ展

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 日タイ修好130周年記念特別展という九州国立博物館の展覧会。「世界初!門外不出の仏教美術の名宝が間もなく日本に!!」という触れ込みだったので、これは行かねばと思い行って来た。ともかく仏教美術、仏像である。けっこうな台数の仏像をそれぞれに眺めていると、どれもよく似ている事に気付く。様式を元より、顔や体系が似ているのだ。日本には半島を経由して様々な様式のものが大陸から入って来ているのだろうから、わりにバラバラな印象を受けるのだが、タイの仏像はモデルが同じだとしか思えないくらいに似ている。それに、日本の場合は膨よかな顔立ちや体系が多いが、タイの場合は細面で体系は細マッチョである。しかも肉付きも良くて肌がツルツルしているような質感があり、性的な印象を受ける。中には、左半身が男性の身体で、右半身が女性の身体のものまで在った。偶像の立ち位置が少し違うのかも知れない。
 例によって、気に入った展示品を羅列しておく。

  • 仏陀・法輪・仏塔図奉献板(ドヴァーラヴァティー時代 8世紀)
  • 有翼動物上の仏陀三尊像(ドヴァラヴァティー時代 8世紀)
  • クベーラ坐像(ドヴァーラヴァティー時代 7〜8世紀)
  • 菩薩立像(ドヴァーラヴァティー時代 7世紀)
  • ナーガ上の仏陀坐像(シャリーヴァジャヤ様式 12世紀末〜13世紀)
  • 菩薩頭部(プレ・アンコール時代 8〜9世紀)
  • 仏伝図結界石(ドヴァーラヴァティー時代 9世紀)
  • 本生図結界石(ドヴァーラヴァティー時代 9世紀)
  • 天人像(スコータイ時代 14世紀)
  • 仏陀坐像(スコータイ時代 15世紀)
  • ハリハラ立像(スコータイ時代 15世紀)
  • ラーマ二世王作の大扉(ラタナコーシン時代 19世紀)
  • プラ・ラーマイ経(トンブリー時代 18世紀)