この展覧会の開催をまったく知らなかったのだが、友人に教えて貰い急遽行ってきた。成田亨の原画は、一昨年の秋に青森県美術館へ訪問した際に一部は観ている。その時は展示数も少なかった事もありさほどのものは感じなかったのだけれど、今回の回顧展は展示数は膨大で相当に中身が濃いものであったのでとても楽しめた。
私個人ではウルトラ・シリーズやマイティジャック、ヒューマンの原画が特に面白かったし気に入った。後者二つは殆ど観ていなかったと記憶するが、初期のウルトラシリーズはずっと観ていた。テレビの中で動いていたウルトラマンや怪獣たちが、スケッチや水彩画として改めて再現されたように感じ、とても新鮮でもあった。そして怪獣がとにかく格好良かった。子供の頃には不気味で恐ろしく感じていたはずの怪獣達が、大人の目で見ると随分違ったように見える。デザインした成田亨も、他の制作スタッフの人達も、こういう目で見ながら作り上げていたのだなと感慨深い。理解が深まったと考えて良いような気がするし、そう考えると、歳を取るのも悪くない気がしてくる。観る事が出来て良かったと思える展覧会だった。
この回顧展は青森県立美術館と富山県立近代美術館と福岡市美術館の三館共同開催であるそうで、富山と福岡での開催を経て最後に青森で開催されるようだ。
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